下剤を飲まない大腸カメラ

大腸カメラなのに下剤を飲まなくても良いってほんと?

  • 大腸カメラ検査前の下剤を飲むのがつらい
  • 下剤の量が多すぎて大変、味がまずい
  • どうしても飲めずに吐いてしまう

こんな思いをお持ちの方はいらっしゃいませんか。大腸カメラ検査を受けられた方は、2Lもの大量の下剤を飲んで、上記のように感じられる方が多くいらっしゃいます。「検査は大丈夫だけどその前の下剤が大変。」と、下剤を飲めないために大腸カメラ検査を受けない方もいるほどです。
当院では、下剤を飲めない方に配慮した下剤を飲まない大腸カメラ検査を積極的に推奨しております。下剤を口から飲むのではなく、胃カメラ検査の際に直接十二指腸に流し込むことで、前処置が完了します。
「一度大腸カメラを受けてみたけど、前は下剤がつらくてもう受けたくない。」と感じられた方にこそ是非受けていただきたい方法です。当院では少しでも大腸内視鏡検査への抵抗感をなくしていきたいと考えております。


 

下剤を飲まない大腸カメラ検査のメリット

身体への負担が軽減

下剤を口から飲むことがないため、「まずい」と感じる下剤の味がしません。舌で味を感じることなく、胃カメラから十二指腸や胃に流し込まれます。
通常の排便は5回以上ですが、下剤を飲まない方法では、排便の回数は2~4回程度に収まり、腸や肛門に対する負担も軽減されます。

下剤による前処置が完了するまでの時間が減る

下剤が直接十二指腸に送り込まれるため、排便に要する時間が減ります。
通常は2~4時間かかる前処置が1~2時間程度まで減ることができ、準備にかかる時間を減らすことができます。時間的な負担も減らすことができる検査方法です。

胃カメラ検査のついでに大腸カメラ検査を受けられる

胃カメラ検査を受けた日に大腸カメラも手軽に受けることができ、検査が1日ですみます。

下剤を飲まない大腸カメラ検査のデメリット

胃カメラ検査を受けないといけない

 胃カメラで下剤を注入するため、どうしても胃カメラ検査を受けないといけません。

胃カメラ検査のときに鎮静剤を使う

嘔吐反射で下剤を吐いてしまう可能性があるため、鎮静剤を使用することをおすすめしております。

下剤を飲まない大腸内視鏡検査の流れ

1検査前日

夜9時以降食事をとらないでください。
通常の大腸内視鏡検査と同様に食事制限があります。
寝る前に錠剤の下剤を2剤内服していただきます。

前日の食事について

食べていいもの:白米、うどん、パン、クッキー、魚、脂身の少ない肉類、卵料理、スープ、豆腐、柔らかい大根、にんじんなど
食べてはいけないもの:食物繊維が多いもの、海藻、キノコ、種が多いくだもの、揚げ物、野菜など

食べてよいもの

2検査当日

水

朝の食事はしないでください。水分摂取は可能です。
糖尿病に対する内服薬、インスリン注射は当日使用しないでください。

3来院

受付午前中にご来院いただき、点滴のルートを確保します。

4胃カメラ検査

胃カメラ鎮静剤を使用して胃カメラ検査を受けていただきます。通常の観察終了後、内視鏡を通じて下剤を十二指腸、胃に注入します。

5前処置ブース

前処置ブース安静後、専用の前処置ブースに移動し、500ml~1L通常の水分(水、お茶など)を摂取していただきます。
注入から30分~1時間で排便がはじまります。
1~2時間程度で透明な便になり、大腸内視鏡検査を行います。

6大腸カメラ検査

大腸カメラ内視鏡室にベッドのまま移動して検査を行います。
検査は15分~30分程度で終了します。大腸ポリープを認めた場合は状況に応じその場で切除が可能です。

7検査後

診察回復後、検査結果の説明があり、ご帰宅となります。(生検やポリープ切除などの病理検査を施行した方は後日病理結果も含めてご説明いたします。)

※下剤を飲まない大腸カメラも、身体の負担はございます。年齢、全身状態、腹部手術歴、便通状態などの確認し、可能かどうか判断しております。

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